爽やかな5月になり、そろそろ学校や会社にもなれてきた頃なのに、何となく気が滅入って勉強や仕事に身が入らない、集中できないなどの症状の方はおられませんか?
「五月病」は新入生や新入社員に限らず、また5月に限った病気ではありません。新しい環境の変化についていけず、知らず知らずのうちに自分の殻の中に閉じこもりがちになる「心のスランプ」です。
でも、この時期は自分を見つめなおすよい機会でもあり、心の成長に大事なのです。あまり焦らず、また悲観的にならずに、じっくりと自分と対話してみてください。
五月病とは
五月病という言葉は皆さんご存知のように広く知られた言葉ですが、実は医学用語ではなく、決まった概念や定義があるわけではないのです。 五月病とは元来、大学入学後の学生が、5月連休あとくらいからうつ的気分にみまわれ、無気力な状態になる事からついた病名です。何も5月に限らず、また学生だけではなく、大卒者にも、一般人にも見られる病態です。 五月病によく見られる症状とは、抑うつ気分、思考抑制、不安感、あせりなどで、不眠、強い疲労感、やる気がでないと訴える場合が多いようです。 つまり、新たな環境に適応できずに、そのことへのあせりがストレスになり、"何とかしなければ"と思えば思うほど、深みにはまってしまうわけです。 疲れているのに眠れない、食欲や性欲も減退し、皆にとけこもうとするがうまくいかずに自己嫌悪に陥り、そのまま放置しておくと、最後には死んでしまいたいなどと考えてしまいます。 このような本当のうつ病にまで進展しないうちにきちんと治療を受ける事が重要です。
五月病を防ぐには
ストレスを貯めないように気をつけましょう。
スポーツや音楽を聴く、読書をするなど、自分に合ったストレスの解消法を見つけましょう。
ただストレス解消といって食べすぎてしまったり、アルコールを飲みすぎてしまったりというのは逆効果です。新たな目標や関心を見つけることも大切です。新しいものにチャレンジすることで、生活の中に刺激を与え、生活の活性化を心がけましょう!
精神的なストレス、肉体的なストレスに効果のある栄養素
カルシウム
乳製品や小魚類に多く含まれるカルシウム。1日の必要量は600mgと言われます。ほとんどは骨や歯を作っていますが、神経の興奮を抑えたり、神経の伝達機能を正常に保つ働きもします。ちょっとしたことでイライラしたり、精神的に不安定な状態が続くときは毎日の食事、カルシウムが不足しているのではありませんか?
ビタミンC
「抗ストレスビタミン」の異名をとるビタミンCは果物や野菜に多くふくまれていて、1日100mgは摂りたい栄養素。イライラするとビタミンCは多量に失われ、失われた分を補給しないとますます神経過敏になることがあります。精神的に不安定なときには、多めに摂るようにしましょう。特に煙草を吸う人は、煙草1本につき約25mgのビタミンが失われるといわれますので注意しましょう。
ビタミンB群
肉やレバー、魚、貝類、豆類に多く含まれるビタミンB群。体内の糖質を分解し、エネルギーに変える役割をもっています。分解された糖質は体を動かしたり、気持ちを安定させたり、脳を働かせたりします。ビタミンBが不足すると、乳酸という疲労の元が脳にたまり、精神障害を起こしやすくなりますので注意しましょう。