健康豆知識

食中毒

食中毒

梅雨の時期から食中毒も急激に増え始めます。
6月頃から夏場にかけては湿度も気温も高い日が続くため、卵や肉などが感染経路になるサルモネラ菌や、魚介類から感染する腸炎ビブリオ菌といった細菌が原因の食中毒が発生しやすくなります。 ただでさえ、夏は体力が落ち、抵抗力が弱くなってくるときです。しっかり予防策をとらないと、下痢・腹痛、吐気などのツライ症状を経験しなければならなくなってしまうのでご用心。

食中毒の感染源は?

食中毒は、サルモネラ菌などの食中毒菌がついた飲食物を食べることで腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状を起こすものです。予防するには、食品の取扱いに注意し、清潔を心がけることがポイントになります。 細菌は、人の手をはじめ、いたるところについてしまう可能性があります。実は、汚染された食品そのものを食べることによる感染よりも、食品を調理する過程において、手や指、調理器具などに付着した細菌が原因で起こる感染のほうが、より多く発生しています。食品に関わるあらゆる過程で清潔さを保ち、食品についている細菌を増殖させないことが大切です。

増殖する細菌の正体は?

食中毒を起こす原因は、90%以上が細菌やウィルスによるものです。「食中毒」と聞くと、すぐに「O-157」が頭をよぎりますが、そればかりではないのです。

知ってる?食中毒菌のいろいろ
  1. 病原大腸菌・・・牛・豚・鶏などの食肉、その他食品、水など多種の原因食品
  2. サルモネラ菌・・・牛・豚・鶏などの食肉、たまごなどが主な原因食品
  3. 腸炎ビブリオ菌・・・魚や貝などの海産物が原因食品
O-157とは?

O-157は正式には腸管出血性大腸菌O-157といい、病原大腸菌のひとつです。 感染すると激しい腹痛とともに血便となることがあるが、これはO-157がつくりだす「ベロ毒素」という強力な毒素が大腸を攻撃するために起こる出血です。 平成8年には「指定伝染病」に指定されたように、二次感染があるのも特徴です。過去の感染事例を見ると、原因食品は、貝割れ大根や水、牛肉、キャベツなど実にさまざま。

どうしたら防げる? 食中毒

食品の広域流通の発達、加工食品の大量生産、外食産業の興隆、低温流通の整備、さらには食品・食資源の輸入量の増加など、食を取り巻く環境が大きく変わるにつれて、それまで見られなかった新しい食中毒菌が次々と出現し、大きな食中毒を起こすなど、私たちの食生活を脅かしています。

食中毒の三原則
  1. 菌を増やさない→冷蔵・冷凍
  2. 菌に触れない→清潔・清掃
  3. 菌を殺す→加熱・殺菌
菌に強い体を作る!

人の身体には本来外敵から身を守る、自己防衛機能が備わっています。 腸管内の細菌群にも、外部から侵入してきた菌が増えたり棲みついたりするのを防ぐはたらきがあるが、 外部からの侵入がなければこのはたらきは弱まってしまいます。 近年、特に社会の無菌状態が進み、日本人の免疫力が低下していると言われていますが、普段の生活で、周りに存在している細菌やウイルスと接することで、菌に抵抗する力がつくのです。 あまりにも過敏に潔癖になる必要はなく、菌と共生することで強い身体を作り、食中毒を事前に予防しよう!

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